[Access 2016/2013/2010/2007]
AccessのRound関数の使い方を紹介します。
スポンサーリンク
書式
Round(数値, 桁)
数値を小数点以下の指定した桁で丸めます。丸め方はJISで定められた方式(メモ参照)にしたがいます。
■引数
引数 | 指定 | 説明 |
---|---|---|
数値 number | 必須 | 数値を指定 |
桁 numdigitsafterdecimal | 省略可 | 小数点以下に残す桁数を指定。省略した場合は、0を指定したものと見なされ、戻り値は整数になる |
使用例
使用例 | 戻り値 | 説明 |
---|---|---|
Round(2.567) Round(-2.567) |
3 -3 |
桁を省略すると、戻り値は整数 |
Round(2.567, 1) Round(-2.567, 1) |
2.6 -2.6 |
桁に1を指定すると、戻り値の小数部の桁が1桁 |
Round(2.567, 2) Round(-2.567, 2) |
2.57 -2.57 |
桁に2を指定すると、戻り値の小数部の桁が2桁 |
Round(1.5) Round(2.5) Round(3.5) Round(4.5) |
2 2 4 4 |
桁より下の数値がちょうど「5」だと、桁の数値が偶数になるように丸められる |
Round(1.15, 1) Round(1.25, 1) Round(1.35, 1) Round(1.45, 1) |
1.2 1.2 1.4 1.4 |
桁より下の数値がちょうど「5」だと、桁の数値が偶数になるように丸められる |
Round(Null) | Null | 数値がNull値の場合、戻り値はNull値 |
Round(2.567, -1) | エラー | 桁に負数を指定するとエラーになる |
メモ
ExcelのROUND関数との違い
ExcelのROUND関数は、一般的な四捨五入を行う関数で、桁に負数を指定できます。一方、AccessのRound関数は、JIS式の丸め処理を行う関数で、引数に負数を指定することはできません。
メモ
JIS式の丸め処理
一般的な四捨五入では、1~4の4つが切り捨て、5~9の5つが切り上げの対象になります。したがって、四捨五入を繰り返すと、数値が大きいほうに偏ってしまいます。それに対してJIS式の丸め処理では、桁より下の数値がちょうど「5」だと、桁の数値が偶数になるように丸められます。真ん中の「5」を切り捨てる場合と、切り上げる場合が半々なので、四捨五入で生じるような偏りが生じないというメリットがあります。JIS式の丸め処理は、「銀行型の丸め処理」と呼ばれることもあります。
AccessのRound関数では、JIS式の丸め処理が行われます。一般的な四捨五入をしたい場合は、数値を四捨五入するにはを参照してください。
スポンサーリンク