[Excel 2019/2016、Microsoft 365]
「1234567」と入力したセルを選択して[ホーム]タブにある[桁区切りスタイル]ボタンをクリックすると、セルの値は「1234567」のままセルの表示を「1,234,567」に変えられます(図1)。
![](https://i0.wp.com/officek.net/wp-content/uploads/2021/03/eod-basic-01.png?resize=576%2C243&ssl=1)
図1 セルに[桁区切りスタイル]の表示形式を設定。
このようにセルの値はそのままに表示を変える設定を「表示形式」と呼びます。Excelには「桁区切りスタイル」のような組み込みの表示形式が多数用意されていますが、「ユーザー定義の表示形式」という機能を使って自分で表示形式を定義することもできます。ここでは、ユーザー定義の表示形式の基本的な操作を紹介します。
目次
ユーザー定義の表示形式の設定方法
ユーザー定義の表示形式は、「書式記号」と呼ばれる記号を使用して定義します。例えば、1桁や2桁の数値の先頭に「0」を補って4桁で表示したい場合は、「0」という書式記号を使用して表示形式を「0000」と定義します。すると、「1」と入力したセルには「0001」、「12」と入力したセルには「0012」という4桁の数値が表示されます(図2)。
![](https://i0.wp.com/officek.net/wp-content/uploads/2021/03/eod-basic-01a.png?resize=497%2C198&ssl=1)
図2 「1」「12」「123」が入力されたセルにそれぞれ「0000」という表示形式を設定すると、セルに「0001」「0012」「0123」が表示される。
ユーザー定義の表示形式は、[セルの書式設定]ダイアログボックスで設定します。設定方法は以下のとおりです(図3~図5)。
![](https://i0.wp.com/officek.net/wp-content/uploads/2021/03/eod-basic-02.png?resize=576%2C264&ssl=1)
図3
(1) 表示形式を設定するセルを選択する。
(2) [ホーム]タブの[数値]グループの右下にある小さいボタンをクリックする。
![](https://i0.wp.com/officek.net/wp-content/uploads/2021/03/eod-basic-03.png?resize=422%2C445&ssl=1)
図4
(3) [セルの書式設定]ダイアログボックスの[表示形式]タブが開く。
(4) [分類]欄で[ユーザー定義]をクリックする。
(5) [種類]欄に「0000」と入力する。
(6) [OK]をクリックする。
![](https://i0.wp.com/officek.net/wp-content/uploads/2021/03/eod-basic-04.png?resize=576%2C124&ssl=1)
図5
(7) 先頭に「0」が補われて数値が4桁で表示される。
書式記号やその設定のルールについては、以下のページも参照してください。
ユーザー定義の表示形式…数値の書式記号
メモ
メモ
セルの値に文字列を付けて表示するには
ユーザー定義の表示形式を使用して、セルの値に任意の文字列を追加することができます。追加する文字列はダブルクォーテーション「"」で囲んで指定します。例えば、「1」と入力されたセルに「"No."0000」を設定すると、「No.0001」と表示できます(図6)。
![](https://i0.wp.com/officek.net/wp-content/uploads/2021/03/eod-basic-05.png?resize=576%2C101&ssl=1)
図6 数値を4桁表示にして、先頭に「No.」を付加する。
メモ
メモ
ダブルクォーテーションで囲まなくてもそのまま表示される文字
次の文字は、ダブルクォーテーションで囲まなくてもそのまま表示できます。
記号 | 記号名 |
---|---|
¥ | 円記号 |
$ | ドル記号 |
+ | 正符号 |
- | 負符号 |
^ | キャレット |
= | 等号 |
& | アンパサンド |
' | アポストロフィー |
~ | チルダ |
/ | スラッシュ(日付の表示に使用) |
: | コロン(時刻の表示に使用) |
( | 左かっこ |
) | 右かっこ |
< | 小なり記号 |
> | 大なり記号 |
{ | 左中かっこ |
} | 右中かっこ |
スペース |
例えば、「100」「200」「300」と入力されたセルに表示形式の「¥0」を設定すると、「¥100」「¥200」「¥300」と表示できます(図7)。「¥」をダブルクォーテーションで囲む必要はありません。
![](https://i0.wp.com/officek.net/wp-content/uploads/2021/03/eod-basic-06.png?resize=576%2C101&ssl=1)
図7 数値の先頭に「¥」を付加する。
標準の表示形式に戻すには
初期状態のセルの表示形式は[標準]です。セルを選択して、[ホーム]タブの[数値の書式]の一覧から[標準]を選ぶと、表示形式を初期状態に戻せます(図8~図9)。
![](https://i0.wp.com/officek.net/wp-content/uploads/2021/03/eod-basic-07.png?resize=576%2C258&ssl=1)
図8
(1) 表示形式が設定されたセルを選択する。
(2) [ホーム]タブの[数値の書式]から[標準]を選択する。
![](https://i0.wp.com/officek.net/wp-content/uploads/2021/03/eod-basic-08.png?resize=576%2C133&ssl=1)
図9
(3) 表示形式が解除される。
メモ
表示形式を使用して改行を入れるには
ユーザー定義の表示形式では、セル内改行に[Ctrl]+[J]キーを使います。下図では、「1」「2」「3」…「12」と入力されたセルで、数値の後ろに改行を挟んで「月」の文字を表示します。なお、実際にセル内改行の表示を有効にするには、[折り返して全体を表示する]の設定を行う必要があります(図10~図14)。
![](https://i0.wp.com/officek.net/wp-content/uploads/2021/03/eod-basic-09.png?resize=576%2C125&ssl=1)
図10
(1) 設定対象のセルを選択してから、[セルの書式設定]ダイアログボックスを開く。
![](https://i0.wp.com/officek.net/wp-content/uploads/2021/03/eod-basic-10.png?resize=422%2C445&ssl=1)
図11
(2) [種類]欄に「0"月"」と入力する。
(3) 「0」と「"月"」の間をクリックしてカーソルを置く。
(4) [Ctrl]+[J]キーを押す。
![](https://i0.wp.com/officek.net/wp-content/uploads/2021/03/eod-basic-11.png?resize=422%2C445&ssl=1)
図12
(5) 「"月"」が次行に移動し、「0」だけが表示された状態になる。
(6) [OK]をクリックする。
![](https://i0.wp.com/officek.net/wp-content/uploads/2021/03/eod-basic-12.png?resize=576%2C249&ssl=1)
図13
(7) 「1月」「2月」「3月」…と表示される。
(8) [ホーム]タブの[折り返して全体を表示する]をクリックする。
![](https://i0.wp.com/officek.net/wp-content/uploads/2021/03/eod-basic-13.png?resize=576%2C116&ssl=1)
図14
(9) 数値と「月」の間に入れた改行が有効になる。