[Excel 2019/2016、Microsoft 365]
「1234567」と入力したセルを選択して[ホーム]タブにある[桁区切りスタイル]ボタンをクリックすると、セルの値は「1234567」のままセルの表示を「1,234,567」に変えられます(図1)。
このようにセルの値はそのままに表示を変える設定を「表示形式」と呼びます。Excelには「桁区切りスタイル」のような組み込みの表示形式が多数用意されていますが、「ユーザー定義の表示形式」という機能を使って自分で表示形式を定義することもできます。ここでは、ユーザー定義の表示形式の基本的な操作を紹介します。
目次
ユーザー定義の表示形式の設定方法
ユーザー定義の表示形式は、「書式記号」と呼ばれる記号を使用して定義します。例えば、1桁や2桁の数値の先頭に「0」を補って4桁で表示したい場合は、「0」という書式記号を使用して表示形式を「0000」と定義します。すると、「1」と入力したセルには「0001」、「12」と入力したセルには「0012」という4桁の数値が表示されます(図2)。
ユーザー定義の表示形式は、[セルの書式設定]ダイアログボックスで設定します。設定方法は以下のとおりです(図3~図5)。
書式記号やその設定のルールについては、以下のページも参照してください。
ユーザー定義の表示形式…数値の書式記号
メモ
メモ
セルの値に文字列を付けて表示するには
ユーザー定義の表示形式を使用して、セルの値に任意の文字列を追加することができます。追加する文字列はダブルクォーテーション「"」で囲んで指定します。例えば、「1」と入力されたセルに「"No."0000」を設定すると、「No.0001」と表示できます(図6)。
メモ
メモ
ダブルクォーテーションで囲まなくてもそのまま表示される文字
次の文字は、ダブルクォーテーションで囲まなくてもそのまま表示できます。
記号 | 記号名 |
---|---|
¥ | 円記号 |
$ | ドル記号 |
+ | 正符号 |
- | 負符号 |
^ | キャレット |
= | 等号 |
& | アンパサンド |
' | アポストロフィー |
~ | チルダ |
/ | スラッシュ(日付の表示に使用) |
: | コロン(時刻の表示に使用) |
( | 左かっこ |
) | 右かっこ |
< | 小なり記号 |
> | 大なり記号 |
{ | 左中かっこ |
} | 右中かっこ |
スペース |
例えば、「100」「200」「300」と入力されたセルに表示形式の「¥0」を設定すると、「¥100」「¥200」「¥300」と表示できます(図7)。「¥」をダブルクォーテーションで囲む必要はありません。
標準の表示形式に戻すには
初期状態のセルの表示形式は[標準]です。セルを選択して、[ホーム]タブの[数値の書式]の一覧から[標準]を選ぶと、表示形式を初期状態に戻せます(図8~図9)。
メモ
表示形式を使用して改行を入れるには
ユーザー定義の表示形式では、セル内改行に[Ctrl]+[J]キーを使います。下図では、「1」「2」「3」…「12」と入力されたセルで、数値の後ろに改行を挟んで「月」の文字を表示します。なお、実際にセル内改行の表示を有効にするには、[折り返して全体を表示する]の設定を行う必要があります(図10~図14)。