Excelの VLOOKUP(ブイ・ルックアップ)関数の使い方を紹介します。
VLOOKUP関数を使うと、表を検索して必要なデータを取り出せます。商品リストから商品IDが「XXXX」の価格を取り出したり、送料表からサイズが「XX」の送料を調べたりと、とても便利です。
目次
書式
表を縦方向に検索してデータを取り出す
=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, [検索の型])
[範囲]の 1列目から[検索値]を探し、見つかった行の[列番号]目にあるデータを返します。[検索の型]に応じて、完全一致検索、または近似一致検索が行われます。
■引数
引数 | 説明 |
---|---|
検索値 | 検索する値を指定する。全角文字と半角文字は区別されるが、アルファベットの大文字と小文字は区別されない。 |
範囲 | 検索する表のセル範囲を指定する。[検索値]を探す列が 1列目にくるように指定すること。 |
列番号 | 値を取り出す列を指定する。範囲の 1列目から 1、2、3……と数える。 |
検索の型 | 完全一致で検索するか、近似一致で検索するかを 表A の値で指定する。 |
■表A 引数[検索の型]の設定値
設定値 | 説明 |
---|---|
TRUE または省略 | 近似一致で検索する。[検索値]が見つからない場合、[検索値]未満の最大値が検索される。[範囲]の 1列目を昇順(小さい順)で並べておく必要がある。 |
FALSE | 完全一致で検索する。[検索値]が見つからない場合、エラー値「#N/A」が返される。[範囲]の 1列目は昇順(小さい順)でなくてもよい。 |
メモ
使用例1…商品リストから商品ID を検索して商品名と単価を取り出す【完全一致検索】
図1の商品リストから「G-102」という商品IDを検索して、商品名と単価を取り出します。
VLOOKUP関数の引数[検索値]に「G-102」を入力したセルB2、[範囲]に商品リストのデータが入力されているセルD3~F8、[列番号]に商品名の列「2」を指定すると、該当の商品名「ジェルG詰替」が取り出されます。ここでは完全一致検索(「G-102」と全く同じデータを検索すること)を行うので、[検索の型]に「FALSE」を指定しました。
セルB3のVLOOKUP関数の[列番号]の「2」を「3」に変えれば、単価が求められます。
=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, [検索の型])
セルB3 | =VLOOKUP(B2,D3:F8,2,FALSE)
セルB4 | =VLOOKUP(B2,D3:F8,3,FALSE)
なお、図1では完全一致検索を行ったので、[検索値]が見つからない場合は図2のようにエラー値「#N/A」が返されます。
メモ
メモ
メモ
使用例2…「○以上△未満」の条件で検索して表からデータを取り出す【近似一致検索】
図3の送料表から、サイズが「90」の場合の送料を求めます。
VLOOKUP関数の引数[検索値]に「90」を入力したセルB2、[範囲]に送料のデータが入力されているセルD3~F7、[列番号]に送料の列「3」を指定します。近似一致検索を行うので、[範囲]の 1列目のデータを小さい順に入力しておき、[検索の型]に「TRUE」を指定します。
「90」のサイズに対応する送料「800」が求められます。[範囲]の 1列目に「90」に完全一致するデータはありませんが、ここでは近似一致検索を行うので、「90」未満の最大値である「50」に対応する送料の「800」が求められるのです。
=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, [検索の型])
セルB3 | =VLOOKUP(B2,D3:F7,3,TRUE)
なお、セルB2に「200」以上の数値を入力すると、セルB3に「配送不可」が表示されます。また、セルB2に文字や負数を入力した場合は、エラー値「#N/A」が表示されます。
メモ
そのほかの使用例
VLOOKUP関数の使用例は、下記でも紹介しています。
- コード番号を検索して表引きする(完全一致検索)…VLOOKUP関数
- 「○以上△未満」の条件で表引きする(近似検索)…VLOOKUP関数
- 検索値が未入力のときのVLOOKUP関数の「#N/A」エラー対策
- 複数条件で表引き (VLOOKUP、XLOOKUP、INDEX+MATCH)
- 逆引きで表引き(VLOOKUP、XLOOKUP、INDEX+MATCH)