Excelの IF(イフ)関数の使い方を紹介します。
IF関数は、『条件A が成立する場合は「○○」、成立しない場合は「××」』のような条件分岐を行う関数です。
スポンサーリンク
書式
条件の真偽に応じて結果を2通りに分ける
=IF(論理式, [真の場合], [偽の場合])
[論理式]が成立する場合に[真の場合]を返し、成立しない場合に[偽の場合]を返します。
■引数
引数 | 説明 |
---|---|
論理式 | 条件を表す論理式を指定する。論理式とは、結果が TRUE(Yes、真、成立)かFALSE(No、偽、不成立)のどちらかになる式。 |
真の場合 | 論理式が TRUE になる場合に返す値を指定する。「=IF(論理式 , , 偽の場合)」のように[真の場合]を省略すると、論理式が TRUE の場合に「0」が返される。 |
偽の場合 | 論理式が FALSE になる場合に返す値を指定する。「=IF(論理式 , 真の場合 , )」のように[偽の場合]を省略すると、論理式が FALSE の場合に「0」が返される。 |
使用例1…60点以上に「合格」と表示する
セルB2の得点が「60以上」の場合に「合格」と表示します。そうでない場合は何も表示しません。何も表示しないようにするには、「""」(ダブルクォーテーション2つ)を指定します。
=IF(論理式, [真の場合], [偽の場合])
セルC2 | =IF(B2>=60,"合格", "")
■論理式で使用する比較演算子
比較演算子 | 意味 | 使用例 | 説明 |
---|---|---|---|
= | 等しい | B2=60 | セルB2 の値が 60 に等しい |
<> | 等しくない | B2<>60 | セルB2 の値が 60 に等しくない |
>= | 以上 | B2>=60 | セルB2 の値が 60 以上 |
> | より大きい | B2>60 | セルB2 の値が 60 より大きい |
<= | 以下 | B2<=60 | セルB2 の値が 60 以下 |
< | より小さい | B2<60 | セルB2 の値が 60 より小さい |
■論理式の例
対象 | 論理式 | 説明 |
---|---|---|
セル | B2=C2 | セルB2 の値がセルC2 の値に等しい |
数値 | B2>60 | セルB2 の値が 60 より大きい(数値はそのまま入力) |
文字列 | B2<>"東京都" | セルB2 の値が「東京都」ではない(文字列はダブルクォーテーション「"」で囲む) |
日付 | B2<DATE(2021,3,4) | セルB2の値が「2021/3/4」より前(日付はDATE関数を使用して指定する。「B2<"2021/3/4"」では日付の比較はできない) |
使用例2…得点に応じて表示を「A」「B」「C」の3通りに切り替える
セルB2の得点が「80以上」の場合に「A」、「60以上」の場合に「B」、それ以外に「C」と表示します。IF関数の引数[偽の場合]の中に別の IF関数を入れ子にすることで、「80以上」「60以上」という2つの条件を段階的に判定し、結果を「A」「B」「C」の3通りに切り替えられます。
=IF(論理式, [真の場合], [偽の場合])
セルC2 | =IF(B2>=80,"A", IF(B2>=60,"B","C"))
メモ
IFS関数も使える
複数の条件を段階的に判定して結果を数通りに切り替えるには、IF関数の入れ子を使う方法のほかに IFS関数を使う方法もあります。IFS関数単独で複数の条件を指定できるので、複数のIF関数を入れ子にするより簡潔な数式になります。IFS関数は、Excel 2019以降で使用できます。
スポンサーリンク